大判例

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最高裁判所第二小法廷 昭和24(れ)1564 判決

主 文

本件各上告を棄却する。

理 由

被告人Aの弁護人中山好一の上告趣意第一点について。

賭博開帳罪は利益を得る目的をもつて賭場を開設し賭者に賭博をする機会を与え

ることによつて成立するものであるから利益を得る目的が右犯罪の構成要件である

ことは所論のとおりである。しかし原判決によると被告人は判示の如く闘鶏賭場を

開設し賭者から一定割合の金銭を寺銭として徴収して利を図つた事実を確定してい

るのであるから被告人が利益を得る目的があつた事実をも判断した趣旨であること

は明かであり、しかも原判決には右事実を認定するに十分な証拠が挙示されている

のであるから、所論の点に関する判断とその理由は示されているのである。従つて

原判決には所論の如き違法なく、論旨は理由がない。

同第二点について。

賭博開帳罪は犯人が利益を得る目的をもつて賭場を開設し賭者に賭博をする機会

を与えることによつて成立するのであるから現実に利益を収得した事実を要するも

のではない。それ故犯人が寺銭として収得した金員から賭場開設の費用を控除して

現実に何等の利益を収得しなかつた場合でも苟も利益を得る目的をもつて賭場を開

帳した以上賭博開帳罪は成立するのである。本件において被告人に利益を得る目的

のあつたことは論旨第一点に対する説明のとおりであるから原審が賭博開帳罪の成

立を認めたのは当然であつて論旨は理由がない。

被告人Bの弁護人田中道之助の上告趣意について。

論旨は原判決の量刑の不当を攻撃するに過ぎないものであるから上告違法の理由

とならない。

被告人Cの弁護人浅野昌一郎の上告趣意第一点について。

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しかしかりに所論のような事情があつたとしても、これをもつて被告人の責任を

阻却する事由があると認めることはできないから論旨は理由がない。

同第二点について。

しかし被告人の判示犯罪行為をもつて違法性がないと認めることはできないから

論旨は採用できない。

よつて刑訴施行法第二条旧刑訴第四四六条により主文のとおり判決する。

この判決は裁判官全員一致の意見である。

検察官 岡本梅次郎関与

昭和二四年一〇月八日

最高裁判所第二小法廷

裁判長裁判官 霜 山 精 一

裁判官 栗 山 茂

裁判官 小 谷 勝 重

裁判官 藤 田 八 郎

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